ユノの耳はロバの耳

東の神に起こされてしまったので、萌えたぎる妄想を書き連ねます。
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時代を遡上すること(劇団チョコレートケーキ 60’Sエレジー)

演劇は脚本が9割。これ大体真実だと思っています。

脚本がちゃんとしてれば、どうにか成り立つ。
それに一人くらいうまい役者がいれば怖いものなし。
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「治天の君」で度肝ぬかれた
劇団チョコレートケーキの新作を見に行きました。
「60’エレジー」
5月18日@新宿サンモールシアター

1964年の東京五輪のあたりを描いた作品でした。
平日昼間だったからか、テーマ設定のためか
年配の方が多かったように感じました。

脚本家の方は私とほぼ同世代で、
もちろん東京五輪を知りません。
親御さんの世代かな。

東京五輪といったら未来の東京五輪なんですよね。
でも、話で聞いたりとか、映像で見たりとかして、
あの時代をなんとなくイメージできる、くらいの感じなんでしょう。

そういう人が作ったあの時代を、知ってる人が見てどう思ったのか、
ちょっと知りたいとおもいました。

全体を見て、似てるわけじゃないんですけど、
ユノが出た国際市場で会いましょうとの類似点が多かったかも。
自分が見ていない、でも自分をはぐくんだ親世代をいろんなものを
つなぎ合わせることで、描いていくという作業をしていました。

すごく時代の移り変わりが激しかった時の話で、
その流れに乗れなくて苦しい思いをする実直で素朴な
蚊帳職人を西尾友樹さんが熱演していました。

西尾さんの工場に、
田舎の中学を卒業した男の子が集団就職でやってきます。
家族経営のちいさな蚊帳工場で成長していく数年が、
ぎゅっと濃い密度で描かれています。

人情を大事にするがんこ親父(というほど年とってないけど)
が子供のようにかわいがっている青年が、
時代の流れに巻き込まれて、学生運動に傾倒していくっていうのが、
知らないけど、あーーーあの時代っぽいよなーって思ってしまう、
謎の説得力。

三丁目の夕陽から地上げ屋が暗躍する時代へ
みたいなイメージでした。

セットは蚊帳を作る小さな工場に併設された小さなおうちの居間。
きっと6畳間なのかな。
国際市場はドイツ行ったりベトナム行ったり、
いろいろダイナミックでしたけど、
六畳間で終わってしまう小さな家族の営みなんですけど、
すごくドラマチックで登場人物の心情が
ばしばし伝わってきて、
切なくてすごい泣いてしまいました。

一度もセットは変わらないまま、
会話だけであの時代を再現してみせた脚本力はすごい。

もう過ぎ去ってしまった時代で、
何ももとには戻せないんだけど、
今も次の東京五輪に向けていろんな空気が変わっていってるのを
肌で感じるので、その当時の人の苦悩が
いまここに存在してるはずの問題なのでは?
と普遍化したかったのかなと思いました。

イヤー深かった。
あと、チョコレートケーキの俳優さんじゃないけど、
足立英さんという俳優さんが
すごく素敵な青年になるんじゃないかと思いました。
ちょっと林遣都くんを思わせるような感じ。
まだどっかで見たいなー。

ただ、ちょっとだけ気になったのが、
自殺した老人の懐古記録を読む、
というかたちで始まって終わるのですが、

結局なんで自殺したかということが描かれないので、
ちょっとだけ消化不良な気持ちになりました。
もちろん、そこを描かないことで、
めりはりがついた部分も多かったとは思うんですけど。

あとは蚊帳のアクセントがなんかちがってる人がいたような
気がする。気のせいかもしれないけど。



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